昨日実家に帰りました。

実家に帰ると必ず
父の仏壇に手をあわせます。

 

 

父が入院する日
私は実家である物を作っていました。

身支度をすませた父は私の横に座り
なにをしているのかと私にたずねました。

日めくりカレンダーをつくっている

そう父にいうと
父はなにもいわず
私がカレンダーを作っているのをじっと
みていました。

 

 

父の病気がみつかった日は
父の誕生日でした。

病気がみつかったその日に余命宣告。

あと3ヶ月の命…

一日でも長く…

奇跡を願い
私は日めくりカレンダーをつくり
父の病室にかざりました。

 

入院中、父は日めくりカレンダーを
毎朝たのしみにめくってくれました。

そして声にだして
日めくりカレンダーにかかれた文章をよみ
そこにそえた絵をじっとみていました。

母が明日のカレンダーをみようとすると
父はみてはだめだと
母に話していたそうです。

私はカレンダーを作りつづけました。

でも

まだ見ていない日を残し
父は天国に逝きました…

余命3ヶ月といわれた命は
3ヶ月を過ぎても輝いていました。

 

 

大切な誰かのために
想いをこめて行動する

 

日めくりカレンダーを作るということは
私にとってなぐさめだったのかもしれない

心が裂けてしまうのを
とめるためだったのかもしれない

でもどんな気持ちだったとしても

家族みんなが
一日でも長く一緒にいたいと願いをたくし
その願いが希望となり期待となり
現実になったことは確かです。

 

 

悲しい出来事にはかならず意味があり
その意味に気づき行動することは
誰かの力になる

 

 

絵にメッセージをこめること

それは父からの贈り物でした。
その贈り物をこれからも大切に
私は絵を描いていきます。